資生堂は、ロシア国内で販売する商品の輸出を即時停止すると発表した。広告宣伝などロシアでの事業投資活動も全面中止する。一方、ウクライナからの避難民に向け、寄付や生活必需品の支援を実施している。「非常に厳しい状況を注視し、随時、人道的な見地で対応していく」としている。
資生堂はロシアに輸入販売の子会社を置き、小売店に卸している。ロシア事業の商品は、全てヨーロッパから輸出されていた。中止の決定は「総合的に現状をかんがみた」(広報)といい、ロシア国内の社員の雇用と報酬は保証していく考え。
同社はすでに、避難民の支援のため国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に100万ユーロの寄付を実施。さらに洗顔料など5万個の商品や社員らから提供があった生活必需品を避難地域に送付した。長期的な支援として、仕事やインターンシップの機会の提供なども検討しているという。