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露エネ調達に懸念も「やれること限られる」 家計にはねかえる不安も

大阪ガスの藤原正隆社長は10日に開いた記者会見で、ロシアからの燃料調達の懸念について「急に(供給が)欠落すればやれることは限られる」と述べ、今後の情勢への警戒感を示した。大ガスが液化天然ガス(LNG)を調達しているロシア極東のサハリンにある資源開発事業「サハリン2」をめぐっては、英石油大手が撤退を決めるなど、今後の調達に懸念が広がっている。

サハリン2から到着したLNGタンカー=2009年4月、千葉県袖ケ浦市沖
サハリン2から到着したLNGタンカー=2009年4月、千葉県袖ケ浦市沖

大ガスは取り扱うLNGのうち、ロシアから仕入れる分が約4%となっている。取り引きがストップしても、すぐに国内のガス供給に影響は出ないが、長期化すれば影響は必至だ。代替策は、ほかの海外調達先から予定より前倒しして仕入れるか、「スポット取引」と呼ばれる長期契約先以外と随時契約を結ぶ手段がある。

ただ、LNG価格は世界的に高騰しており、「選択肢を広げるといっても、そんなに多くはない」(藤原社長)のが実情だ。

藤原社長が「エネルギー会社で影響のない企業はない」というように、懸念は業界内に共通する。大ガスをはじめ全国の都市ガス、電力大手は資源大国であるロシアからLNGや石炭を一定量を輸入しており、業界では代替調達も「簡単ではない」とされる。

東京電力ホールディングスと中部電力が出資するJERA(ジェラ)は令和2年度にLNGの1割未満、石炭の1割強をロシアから輸入。東京ガスはLNGで約1割を輸入している。

特に、広島ガスはLNGの年間輸入量の約5割をサハリン2から調達しており、入荷が滞る場合はマレーシアなどほかの契約先からか、他社に融通してもらうことを検討。不足すれば、スポット取引で仕入れることになるという。

住友商事グローバルリサーチの本間隆行チーフエコノミストは「世界的に調達難が続くことに終わりは見えない。資源の取り合いになって価格は継続して高騰する懸念がある」と指摘。仕入れ値がかさむ結果、電気・ガス料金が高止まりする恐れは避けられないとしている。


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