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「インターネット」と向き合うジャニーズ

これまで徹底した「アンチデジタル」の姿勢をとってきたジャニーズ事務所。しかし21世紀以降、その経営戦略に変化が生じている。この連載では、稀代のエンターテインメント企業であるジャニーズが「インターネット」というメディアにどう向き合ってきたのかを中心に、ここ数年の変遷を分析していく。

「ジャニーズ事務所」の歴史は、昭和37年に男性4人組のダンス&ソング・チーム「ジャニーズ」が結成されたところからはじまる。昭和37年=1962年、ということで、今年は創業60年の節目の年だ。

ジャニーズ事務所本社
ジャニーズ事務所本社

人間でいうと還暦である。高度成長期からオイルショック、バブル、90年代をくぐり抜けて21世紀ももう20年あまり。長きにわたってジャニーズは、社長のジャニー喜多川氏がタレント育成を一手に担い、ジャニーの姉であるメリー喜多川(藤島メリー泰子)氏が副社長として経営その他の実務を引き受ける、という体制によって運営されてきた。

典型的な親族企業であり、創業者のカリスマによって成功したエンターテインメント企業ということでは、ディズニーと比較することが可能な会社であるように思う。

一代で築き上げられたこのような企業にとって、大きな課題となるのは、その体制が破綻の危機に瀕したとき、どのようにしてスムースに「二代目」へと事業を継続させるか、という問題であろう。ディズニー・スタジオもウォルト(1966年没)&ロイ(1971年没)兄弟が死去したのち、あたらしい製作体制を確立させる作業が難航し、現在の大隆盛時代につながるヒット作が生まれるためには、90年代を待たなければならなかった。

2010年代、ジャニーズの「マイナス面」

ウォルト・ディズニーが逝去したのは65歳。現在から見ればまだまだ若い!ですね。ひるがえって、ジャニーさんの享年は87歳(2019年7月9日死去)。そしてメリー喜多川氏の死去は2021年8月14日、93歳であった。ジャニー&メリーは生涯にわたってコンテンツと経営の両面を押さえ、80代を過ぎても現役で業務に関わった。

ジャニー喜多川氏の逝去後、メリー氏は代表取締役会長を経て名誉会長に就任し、そのあいだに娘の藤島ジュリー景子氏が社長に任命されている。ちなみにジュリー景子社長の元夫は婿養子として彼女たちのファミリーに入っていた。このような「ファミリー企業」としてのジャニーズの経営体制にはプラスとマイナスのどちらの側面もあると思うのだが、2010年代のジャニーズにおいて目立ったのは、どちらかというとそのマイナスの側面であった。

具体的に言えば、SMAPの解散である。

2016年1月18日に放映された、人気長寿番組『SMAP×SMAP』内における、メンバー5人揃っての「退所と報道されてしまったことへの謝罪」という、おそらく芸能史上前代未聞の会見を覚えている人も多いと思う。

これは前週に掲載された週刊誌およびスポーツ新聞の記事を受けての会見であったわけだが、こうしたゴシップへの対応は事務所がおこなうのがスジであって、自身の番組の中で(黒ネクタイまで着けて)当人たちが謝罪・釈明をおこなう、というのは明らかに異例な事であった。


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