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習氏続投へ異論封殺、党大会へ足場固め 全人代閉幕

【北京=三塚聖平】11日に閉幕した中国の全国人民代表大会(全人代)では、習近平共産党総書記(国家主席)が続投を目指す今年後半の党大会を意識した動きが目立った。習氏は党内外で異論を排除し、長期体制に向けて腹心を重要ポストに据える人事調整を進めるとみられるが、ロシアのウクライナ侵攻で国際環境が複雑化するなど不安材料は残る。

中国全人代が閉幕し、笑顔を見せながら引き揚げる習近平国家主席(左手前)=11日、北京の人民大会堂(共同)
中国全人代が閉幕し、笑顔を見せながら引き揚げる習近平国家主席(左手前)=11日、北京の人民大会堂(共同)

「今年は党と国の発展過程で非常に重要な年だ」

党序列3位の栗戦書(りつ・せんしょ)全人代常務委員長は11日の閉幕式でこう述べ、習氏が3期目の総書記を狙う党大会を円滑に迎えるよう約3000人の代表に発破を掛けた。

習氏の続投は「既定路線」(中国人記者)と受け止められているが、不測の事態に備え、引き締めは強まる一方だ。全人代と並行して開かれた人民政治協商会議(政協)では10日、党序列4位の汪洋(おう・よう)政協主席が「思想、政治、行動において習同志を核心とする党中央と高度に一致しなければならない」と強調。「一部の問題では見解の違いがあるかもしれないが、政治的な立場は曖昧ではだめだ」とクギを刺した。

今後の焦点の一つは人事だ。香港の有力紙、明報は、上海市トップの李強・市党委員会書記が北京の主要ポストに異動し、後任に陳敏爾(ちん・びんじ)重慶市党委書記が就くとの観測を報じた。蔡奇(さい・き)北京市党委書記と、丁薛祥(てい・せつしょう)党中央弁公庁主任が、最高指導部メンバーの政治局常務委員(現7人)に昇格するとの見通しも伝えたが、4人はいずれも習氏の側近だ。

来年首相を退く予定の李克強氏の後任には、李強氏と胡春華副首相が有力視される。ただ、胡氏は、習氏が距離を置く共産主義青年団(共青団)グループ出身で、それが妨げになるという見方も出ている。

党内を固めて党大会に臨もうとする習氏が現在直面するのは不安定化する対外関係だ。米国との対立は緩和に向かう気配もなく、対米共闘の思惑から接近したロシアがウクライナ侵攻に踏み切り、中国も微妙な立場に置かれている。

全人代では対米や台湾政策で比較的穏健な発言が続いたが、これからは、さらなる混迷を避けるため米欧を過度に刺激しない思惑とみられる。


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