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ガソリン補助金もトリガー条項も一長一短

ガソリンなど燃料の価格急騰を抑制する政府の支援策は、石油元売り業者に支給する補助金の額が、引き上げたばかりの上限である1リットル当たり25円に早くも到達する。原油価格急騰への危機感から、ガソリン税の上乗せ分(1リットル当たり25・1円)の課税を停止してその分を減税する「トリガー条項」の発動に向けた凍結解除論も強まっている。ただ、現行の仕組みではそれぞれに一長一短がある。

レギュラーガソリンで1リットル当たり177円を示すガソリンスタンドの価格表示=16日午後、札幌市白石区
レギュラーガソリンで1リットル当たり177円を示すガソリンスタンドの価格表示=16日午後、札幌市白石区

政府の支援策は、補助金を原資に元売り業者に給油所への卸売価格を抑えてもらうことで、消費者が給油時に負担する小売価格の急騰に歯止めをかけるのが狙い。ガソリンに加え軽油、灯油、重油を対象とした。

ただ、「仕組みが複雑で回りくどい」「家計からみた効果が分かりづらい」との指摘は発動当初から少なくない。補助金の上限をトリガー条項の減税幅並みの1リットル当たり25円へ大幅に引き上げたことで、支援策の終わらせ方もより難しくなった。

一方、トリガー条項については「純粋な減税なので消費者には分かりやすく、景気対策としての効果は強い」とニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストはみる。

ただ、トリガー条項も現状では課題が多い。元売り業者に補助金を出す支援策でカバーしている灯油や重油は対象外。発動が1年間続けば国と地方で合計1兆5700億円程度の税収減が見込まれる。

また、値下がりを見越した買い控えや安いうちに給油しようとする駆け込み需要で、給油所の店頭や元売り業者の配送が混乱するとの懸念も根強い。萩生田光一経済産業相は15日の記者会見で「現行の制度を発動すればバラ色になるという制度ではないことだけは事実だ」と述べた。

さらに、いったん発動すると長期化しやすいとの声もある。ソニーフィナンシャルグループの渡辺浩志シニアエコノミストは「省エネなど、エネルギー消費量を減らすための行動変容は遅れる懸念がある」と話す。(森田晶宏)


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