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成人年齢「18歳引き下げ」で何が変わるのか すべてを自分で決める。それが大人

ご存じのとおり、来月の4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられます。成人年齢が18歳に引き下げられると、どのような法的な変化が起きるのでしょうか? 最も大きな変化は、18歳になれば、契約が親の同意なくできるようになるということです。携帯電話を購入するのも自由。その他どんなものだって、合法的な物であれば親の同意なく買うことができるのです。一人暮らしがしたいと思ってマンションを借りることだってできてしまいます。

来月の4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられる。成人年齢「18歳引き下げ」で何が変わるのか(Getty Images)※画像はイメージです
来月の4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げられる。成人年齢「18歳引き下げ」で何が変わるのか(Getty Images)※画像はイメージです

民法改正直後はトラブル多発か

これについては、すでに多くの人が不安や危険を指摘しています。精神的に未熟な状態にある新成人が、その未熟さに付け込まれて不当な契約を結んでしまう!と。ま、未熟な大人は30代以上にもたくさんいるんですけどね。そんなひねくれたツッコミは置いといて、確かにそういうリスクはあると思います。ローンを組むことだってできるわけですから。

このことに関連して悩みを抱えている組織があります。教育機関、特に高校です。通常、18歳になるのは高校3年生時なので、例えば成人した高校3年生が突然、親の了解なく留学の手続きを希望した場合、学校側としてどう対処したら良いのか。親の希望と真っ向からぶつかる内容の契約を成人となった生徒が結ぼうとした場合の学校側の対応の仕方が問題となっているのです。

私が理事を務めているある学校法人もこうした悩みを抱えていました。こうした悩みについては、学校側の規則を改正したり、入学時の合意事項でディフェンスしたりするしかないと思います。

それ以外でも、例えば親に無断で高額の受験予備校に入校してしまうといったトラブルも考えられますし、まあ民法改正直後はトラブルが多発するでしょうね。

刑事裁判を受ける範囲が広がる18、19歳

注目は少年法への影響です。普通に考えれば、18歳で成人となった以上、少年法の適用外となるはずです。しかし、今回はそうはしませんでした。18歳、19歳の成人者を「特定少年」と呼び、少年法の適用を受けさせることにしたのです。少年法の適用があるということは、18歳、19歳の犯罪は、すべて家庭裁判所に送られることになり、家裁で処分が言い渡されることになります。一方で、18歳、19歳の特定少年は、17歳以下の少年と違って刑事裁判を受ける犯罪の範囲が広がるともしています。

ところで、この特定少年に対しての処分ですが、「犯罪の軽重を考慮して相当な範囲で」決めるとされています。これってつまり、5段階で5の悪さをしたら、5の罰則をするぞという応報的な考え方に立つということです。実はこれ、少年法の本来的な考え方と全く異なり、成人に適用される刑法の考え方なんです。少年法の本来の趣旨は、「矯正教育」です。なのに特定少年にだけ、「矯正教育」という考え方を捨てて、大人向けの「応報」的な考え方に立つ。だったら端的に成人扱いして刑法の適用にすればいいのにって思いません?

この改正、実は自民党と公明党の政策の妥協の産物であると批判されたりしているのです。何となく、腰が引けているというか、明確な考え方の軸が見えてきません。特定少年という領域を設けて、それに一体どんな意味を持たせようとしているのか、全く分からないのです。


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