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「沈まぬ太陽」に見る日本の人事模様 内示を受けた際は「なぜか?」を考えよ

春だ。人事の季節である。新聞の人事欄も賑やかだ。SNSにも異動報告の投稿が増えてきた。春の人事をどう捉えるか、考えたい。

「沈まぬ太陽」は人事ドラマだ

ちょうど先日、サブスクで山崎豊子作品『沈まぬ太陽』のテレビドラマ版を観た。以前、渡辺謙主演で映画化されたものを観たことがあるが、テレビドラマ版の主演は上川隆也だ。全20話で構成されているだけあって、上映時間が約3時間半だった映画版と比較しても、描写が非常に濃密だった。

(Getty Images)※画像はイメージです
(Getty Images)※画像はイメージです

この作品は、ある航空会社をモデルとし、社内の腐敗や墜落事故への対応、その後の再建などを描いたものだ。主人公の恩地元は、実在した人物をモデルにしている。労働組合の委員長となり、会社側と徹底抗戦した。首相フライトの日にストライキを打ち、労働条件の改善などを勝ち取ることができたが、その後、約8年にわたる海外の僻地転勤を押し付けられ、帰国後も冷や飯を食わせ続けられた。他の大手企業から送り込まれた会長の下、会長室の部長に抜擢されるが、会長の退任後は再びアフリカ赴任を命じられる。

傑作にして大ヒット作のこの作品は、社会派ドラマとされているが、私は人事ドラマだと解釈している。出世と左遷、組織内でのキャリア形成、労使対立、派閥抗争、天下りなど日本の人事のドラマがかなりリアルに描かれている。

ややネタバレだが、印象的だったのが左遷、冷や飯が続いて心が折れそうになりつつも、主人公・恩地が任された仕事をまっとうする点である。最後の、2回目のアフリカ赴任に関しては、むしろ楽しそうに描かれている。映画版もドラマ版もサブスクで観ることができるので、ぜひ人事ドラマという視点でチェックして頂きたい。

世の中の人事を見て「方向性」が分かる

さて、ビジネスパーソンとして人事をどう捉えるか。まず、いったん自分のことを置いておいて、自社や他社の人事について考えたい。私が断言するのは、「人事は経営からのメッセージである」ということだ。誰を抜擢するのかは、会社の方向性を示すものである。自社だけでなく、業界内の競合企業はもちろん、日本を代表する各社の人事をチェックしておきたい。世の中が向かう方向がよくわかる。


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