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「やまびこ」脱線、上り列車走行中なら衝突もあり得た 新幹線の地震対策は大丈夫か 

軽微な損傷も許容しない強固な構造にすればよいと考える人もいるかもしれないが、技術的な実現可能性の問題はともかくとしても、建設費または改修費用が莫大なものになり、新幹線の経営が成り立たなくなってしまう。極端な話、頻繁にこの規模の地震が起きるなら、そのような対策を取らなければならなくなってくるが、現時点では被災時に復旧作業を行うほうが合理的という判断である。

地震の影響で脱線した東北新幹線の車両=17日午後、宮城県白石市(納冨康撮影)
地震の影響で脱線した東北新幹線の車両=17日午後、宮城県白石市(納冨康撮影)

逸脱防止ガイドの効果…改めて検証を

とはいえJR東日本も手をこまねいているわけではない。高架橋や橋脚が急激に崩壊するせん断破壊を防ぐための補強工事、電柱の耐震化工を進めている。ただ大宮~盛岡間だけで500キロ以上にもなる東北新幹線全線の耐震化は容易なことではない。同社によると、今回の地震で損傷した高架橋の中には耐震補強が未施工のものもあったという。また電柱の耐震化が完了したのは対象となる2万本のうち約2000本で、先は長い。エリアごと、構造物ごとに優先順位を付けて進めていると説明するが、その間にも新たな地震が発生するリスクがあることを改めて突き付けられた格好だ。

もうひとつの課題が車両の脱線対策だ。今回、2004年の中越地震以来となる営業列車の脱線となったが、前震による緊急地震速報で停止直前まで減速していたことと、脱線した車両が線路から逸脱することを防ぐ逸脱防止ガイドの効果で転覆や側壁との衝突を免れたとの見方がある。

ただ報道写真を見る限りでは、一部の車両が反対側の線路を支障するほどに傾いており、日中時間帯で上り列車が走行していた場合、衝突という事態もあり得た。レール上を走る鉄道は、その性質上脱線のリスクを完全に排除することはできない。現在の逸脱防止ガイドの効果についても改めて検証する必要があるだろう。



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