岸田文雄首相は26日午前、海上保安大学校(広島県呉市)の卒業式に出席し、祝辞を述べた。ロシアによるウクライナ侵攻に触れ、「国際秩序や世界平和が脅かされる事態となっている。平和を次の世代につないでいくことが私たちに課せられた責務だ」と激励した。現職首相の出席は平成30年の安倍晋三元首相以来、4年ぶり。
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首相は祝辞で、中国海警局の船の領海侵入が相次ぐ沖縄県・尖閣諸島周辺などでの海保の活動を取り上げ、「主権を守り抜く。これを現場の最前線で取り組んでいるのが海上保安官だ」と任務の意義を強調。「平和で安全な海の実現が、地域の平和と安定に寄与する」と訴えた。
将来の幹部候補となる卒業生は女性11人を含む49人。実習を経て巡視船などに配属される。
首相は午後には米国のエマニュエル駐日大使と被爆地の広島市を訪れ、平和記念公園で献花する。