ロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本国内でロシア料理店に対するネット上での誹謗中傷、嫌がらせの被害が相次いでいます。
Googleマップなど、店や施設に口コミを投稿できるサービス上で、低評価の投稿とともに誹謗中傷や嫌がらせ、政治的な投稿を行うものです。
ウクライナ出身のオーナーの店舗でも被害が発生しており、Googleやその他口コミサイトの速やかな対応が求められています。
Googleユーザーによる「ヘイトクライム」ロシア料理店に嫌がらせ
今回、悪質口コミの投稿は3月1日頃から始まったとみられ、少なくとも25件のロシア料理店、スラブ料理店が被害に遭っています。
「美味しくなかった」「本当に最悪」「変な味した。人間肉?」などの口コミとともに低評価が投稿され、さらには兵士の遺体や兵士のIDらしきものなど、無関係な写真を同時に投稿する口コミも散見されました(※一部はすでに削除されています)。
これらの書き込みは事実無根であり、人種、民族などに対する偏見、憎悪による嫌がらせである「ヘイトクライム」に該当します。
今回の悪質投稿、Googleの対応は
ヘイトクライムは個人や属性に対して行われる直接的な犯罪行為であり、そもそも倫理的に許容されるものではありません。
また、Googleが定めたガイドライン上においても、今回のような悪質な投稿は禁止されています。
Googleガイドラインで禁止されているコンテンツ
Googleのガイドラインに照らし合わせると、今回の口コミ・画像投稿は、以下のようなコンテンツに該当すると考えられます。
スパムと虚偽のコンテンツ - 利用していない(店舗の商品・サービスを利用していない)ユーザーの投稿
関連性のないコンテンツ - 政治的な投稿
違法なコンテンツ - 露骨な暴力や不当な暴力を描写した画像
不適切なコンテンツ - 冒涜、不適切な言葉を用いた投稿
危険なコンテンツおよび中傷的なコンテンツ - 民族・国籍などに基づいて差別する投稿
これらの投稿をGoogleが発見、もしくはユーザーが報告した場合、Googleは投稿を削除します。
今回は明らかに料理店と無関係な投稿であることに加え、ロシアという国籍・民族の料理を扱っているからという理由で差別・中傷が行われているため、Googleからも極めて悪質と判断され、削除される可能性が高いでしょう。
実際に、現在すでに削除済みとなっているものもあります。