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パナソニック30年の停滞 持ち株会社化で打ち破られるか

「競争力強化」を掲げ、パナソニックは1日、持ち株会社制のパナソニックグループとなった。今後はパナソニックホールディングス(HD)傘下の8つの事業会社が独立採算で利益を追求していくことになる。

中核となるのは「パナソニック」の社名を引き継ぐ家電や空調機器などを手がける事業会社。令和4年3月期の売上高は3兆6400億円となる見通しで、グループ全体の売上高の半分を占める。また、昨年約8600億円を投じて買収した米ソフトウエア大手、ブルーヨンダーを傘下に持つ「パナソニック コネクト」もグループ全体のサプライチェーン(供給網)効率化を図る上で重要な役割を担う。

ただ、成長へ向けた道のりは険しい。グループの令和4年3月期連結決算の見通しでは売上高は7兆3千億円。これは初めて売上高が7兆円を突破した30年前の平成4年3月期と同じ水準で、この間成長が停滞していたことになる。1日の会見でパナソニックHDの楠見雄規社長は「競争力強化のための(各事業会社の)自主責任経営はまだ道半ば。全従業員が付加価値のある仕事に集中することが重要だ」と述べた。

そこであえて、今回の中期経営計画ではグループ全体での売上高目標を設定しなかった。過去にパナソニックは連結売上高を10兆円とする目標を掲げたこともあったが、楠見社長は「数字を達成することが目的になってしまっていた」と振り返る。その代わりに、現場の効率化や設備の稼働率を徹底的に「見える化」するなどして、生産性向上への取り組みを重視する。

かつてライバルだったソニーグループは令和4年3月期の本業のもうけを示す営業利益が過去最高の1兆2千億円となる見通しで、大きく水をあけられている。持ち株会社制への移行でパナソニックグループは成長路線を描けるのか。新年度の取り組みが試金石となる(桑島浩任)


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