【北京=三塚聖平】中国国家衛生健康委員会は3日、中国本土で2日に確認された新型コロナウイルスの市中感染者が、無症状を含めて1万3146人だったと発表した。中国が現在の形で感染者数の公表を始めた2020年3月末以降で最多となった。中国最大の経済都市である上海市で3月下旬から続く事実上のロックダウン(都市封鎖)が長引く可能性もある。
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今年3月以降、中国各地でオミクロン株が流行し、中でも上海は急激な感染拡大に見舞われた。4月2日に確認された無症状者を含む感染者は8226人で、中国全土の6割を占めた。
上海では3月28日から市内を東部と西部に分けて段階的に封鎖措置を行っている。だが、4月1日に封鎖解除の予定だった市東部では、今も大半の地域で厳しい移動制限が続く。5日に予定される市西部の封鎖解除が順調に進むかも不透明だ。
上海では無症状感染者が多く、実態の把握は困難を極めているもよう。上海市は3日、人口約2500万人の全市民を対象とし、3日に抗原検査、4日にPCR検査をそれぞれ一斉に行うと発表した。
一方で、今月21日に北京市で開幕予定だった北京国際モーターショーの延期が3日までに決まった。中国は「ゼロコロナ」政策の下で感染拡大を徹底的に押さえ込む方針をとっているが、それにより中国経済の混乱が広がる恐れが出ている。