大阪メトロなどは6日、人工島・舞洲(まいしま)(大阪市此花区)で実施中の自動運転移動サービスの実証実験を報道陣に公開した。自動運転は小型バスなどを想定し、特定条件下でシステムが無人の車を操作する「レベル4」相当となる。2025年大阪・関西万博の会場周辺での利用を目指しており、16日から一般向けの体験会も行う。
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大阪メトロはパナソニックホールディングスやNTTドコモなどと計10社で3月から「次世代都市交通システム」の実証実験を開始。自動運転技術や第5世代(5G)移動通信システム、顔認証などを活用した新たな移動サービスの構築を目的としている。
この日は、1周約400メートルの公道を模したコースを使って最大15人乗りの自動運転バスの運行をテスト。実験会場など限定された空間で最高時速約20キロで走行でき、利用者の乗降は顔認証で管理する。
運行状況は遠隔で監視されており、トラブルが発生した場合は警備会社の担当者がすぐに現場に駆け付ける仕組みになっている。車内に設置されたタブレット端末では、5G通信を使ってオペレーターが遠隔地からリアルタイムでガイドも行う。
このほか、電動車いすや荷物の自動搬送ロボット、電動キックボード、太陽光パネルを歩道に埋め込んだ路面発電システムなども紹介された。
自動運転バスを体験した大阪メトロの河井英明社長は「非常に手応えを感じた。万博へ向けて自動運転の完成度を高めていきたい」と話した。