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「実力より“日本人っぽさ“重視」日本企業の外国人就活生への恥ずべき“ガラパゴス面接質問”

PRESIDENT Online

2023年3月卒の大学生の就活が本格化している。その中には外国人留学生も含まれるが、日本企業による世界標準からほど遠いガラパゴス的選考のひどい実態が報告されている。人事ジャーナリストの溝上憲文さんは「優秀な外国人材の獲得を阻害し、日本企業のグローバル競争力にも影響を与えかねない憂慮すべき事態」と警鐘を鳴らす――。

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/takasuu
※写真はイメージです - 写真=iStock.com/takasuu

「ここがヘンだよ、日本の就活」外国人留学生の困惑

2023年卒の就活生の広報活動が3月1日に解禁されたが、すでに内定率が20%を超えるなど就活戦線真っただ中の状況にある。

参戦しているのは日本人だけではない。日本の大学・大学院で学ぶ外国人留学生もいる。

しかし、日本の慣行である新卒一括採用も含めて日本企業独特の選考スタイルに驚きや疑問を感じている留学生も少なくない。

外国人留学生就職情報サイト「リュウカツ」を運営するオリジネーターの「外国人留学生から見た日本の就職活動に関するアンケート調査」(2022年3月15日)によると、たとえばこんな声が挙がっている。

「具体的な仕事内容が提示されないけど採用する」

「就職」ではなく「就社」が当たり前の日本人には違和感がないのかもしれない。ジョブ型雇用がブームとはいえ、仕事内容や配属先を明かさないまま内定を出す企業がいまだに多い。でもジョブ型が当たり前の外国人留学生の中には明確なキャリア意識を持って就活している人も多く、入社後にどんな仕事をさせられるのか不安に思うし、素朴な疑問だろう。

日本人学生にとっては当たり前でも外国人にはどう見ても「変だよ」と思う日本のガラパゴス的選考はまだある。

「学校で学んだ知識と関係ない、人柄で決めること」

「学生の本分は勉強だが、採用活動は学業以外の経験を重視する傾向」

いくら社会人経験のないノースキルの学生とはいえ、人柄重視の採用は日本だけだろう。しかも「リュウカツ」に登録している回答者は理系人材が多く、大学院でIT・情報工学、機械・電気などを学んだ学生も少なくない。

オリジネーターの工藤尚美・取締役専務執行役員は言う。

「外国人が日本の大学・大学院に留学する理由は最先端の技術・研究分野を学び、社会に出たときに自分の専門性を生かせる仕事をしたいという人が多い。それなのに人柄だけかという思いがあるのでしょう。とくに理系の学生は自分の研究分野を面接担当者にいかに伝えるかを入念に準備していますが、面接後の感想を聞くと『専門と違うことを聞かれました。何のために僕に会ったのかよくわからない』と言います」

ダイバーシティは表向き「日本人的な外国人」を採用

そんな学生に「サークル活動は何をやっていたの? どんなアルバイトをしていたの?」と質問していたとしたら、えっ、何それと驚くのも無理はない。思わず笑ってしまったのは、複数の回答者から出た次の感想だ。

「日本人らしい外国人を求めていると感じた」

日本人らしい外国人っていったいどんな人なのか、よくわからないが、留学生はそう感じたらしい。その根底にあるのはダイバーシティ(多様性)とかけ離れた日本企業の感覚だ。こんな疑問の声もある。

「外国籍採用の目的の一つは多様性を高めるためだが、採用活動中の採点基準は日本人と同じことがおかしい」

昨今の大手企業の経営者は何かというと「グローバル化」や「多様性」を口にする。多様性とは異なる文化・価値観を尊重し、それを受け入れることで化学反応を起こし、企業の競争力を高めるという意味で使われる。

ところが足元の採用では“日本人っぽい”外国人を求めようとする。


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