新型コロナウイルス禍の中、大企業を中心に「副業解禁」の流れが加速。働く人の副業・兼業がさまざまな形に広がりつつあるが、多くの人は副業の月収が3万円未満であることが「保険マンモス」(東京都港区)の調査で分かった。副業経験者の半数以上が「思ったより稼げなかった」と回答。やって良かった副業のトップは「ポイ活」などとも呼ばれる「ポイントサイト」だった。
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やって良かった副業3位は「ライティング」
調査は今年1月、副業をしたことのある500人を対象の実施。それによると、本職の雇用形態は正社員が48%、パート・アルバイト21%、自営業・フリーランス14%などとなっている。副業を始めた理由(複数回答)は「お金が必要」(70%)が最多。次いで「時間の有効活用」(52%)、「経験してみたかった」(20%)、「スキルアップ・ステップアップ」(14%)などと続いた。
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副業経験者500人のうち、副業のみの月収が5000円未満の人が178人と最も多く、1万円以上3万円未満が133人、5000円以上1万円未満が108人。83.8%の人が3万円未満だった。一方、10万円以上20万円未満の月収がある人も9人いた。副業した感想(同)は半数以上の53%の人が「思ったより稼げなかった」というものだったが、「自分にとっていい経験となった」「楽しかった」という意見も少なくなかった。
やって良かったおすすめの副業(同)ランキングでトップになったのは「ポイントサイト」で、2位は「アンケート調査」、3位が「ライティング」だった。クラウドソーシングに登録して依頼を受けるライティングやデータ入力などのタスク作業が人気のようだ。
政府は2017年策定の働き方改革実行計画で、副業・兼業について「第二の人生の準備として有効」と促進を明記。2020年には推進に向けてガイドライン(指針)を改定し、副業分の労働時間は自己申告とし、過重労働を防ぐため、企業に対し本業分と副業分を通算して労働時間を管理するよう求めた。ただ、労働時間の把握や管理が難しく、解禁に踏み切れない企業も多いとされる。
保険マンモスは「副業はお金を稼ぐことの大変さがあるが、実りになるということが分かる回答結果となった」としている。