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国連人権理の追放決議 露の圧力で棄権、反対増

【ニューヨーク=平田雄介、シンガポール=森浩】ロシアを国連人権理事会から追放した国連総会(加盟193カ国)の7日の緊急特別会合では、追放決議案に賛成した国が、3月に2度採択されたロシア非難決議と比べて50カ国以上も減った。ロシアはアフリカやアジア、中南米の発展途上国に対し、決議に賛成しないよう書簡を送って圧力をかけた。東南アジア諸国連合(ASEAN)の多くの国も棄権や反対に回った。

7日、国連総会の緊急特別会合で示された国連人権理事会からロシアを追放する決議案の採決結果=米ニューヨーク(AP=共同)
7日、国連総会の緊急特別会合で示された国連人権理事会からロシアを追放する決議案の採決結果=米ニューヨーク(AP=共同)

7日に可決されたのは、国連人権理事会でのロシアの理事国資格を停止する決議案。ウクライナに侵攻した露軍が一時占領していた地域で民間人の虐殺遺体が多数見つかったのを受けて提出され、日米欧など93カ国が賛成した。中国やロシア、北朝鮮など24カ国が反対し、インドやブラジル、アラブ首長国連邦(UAE)など58カ国が棄権した。

決議は「ロシアによる重大かつ組織的な人権侵害があった」として「重大な懸念を表明する」と明記。来年末までが任期のロシアの理事国資格は停止され、ロシアの人権理からの追放が決まった。

決議案を主導した米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「被害者らの苦しみを無視することはできないという明確なメッセージを送った。国際社会は正しい方向へ一歩踏み出した」と強調した。

人権理は47カ国で構成され、スイスのジュネーブに本部を置く。国連総会の下、人権問題に関する世論を喚起し、人権状況を改善する役割を担っている。

これまでに人権理での資格停止は反体制デモの武力弾圧を理由に2011年に停止されたリビアのみ。ロシアのポリャンスキー国連次席大使は「採決後に人権理を脱退した」と表明した。人権理のゴメス報道官によると、ロシアの人権理での地位はオブザーバーに変更された。

国連総会は3月、約140カ国の賛成で2度にわたってロシア非難決議を採択した。そのときと比べ、今回の決議案では反対と棄権がそれぞれ20カ国前後も増えた。ロシアが一部の国に強い圧力をかけたほか、独立した調査の結果を待たずに資格を停止することに反対した国が複数あった。


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