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リユースで環境負荷削減「見える化」 中古ブランド品売買大手、タグで啓発

商品を廃棄せずに再利用する「リユース」がどれだけ環境負荷の削減に貢献するかを可視化する取り組みが始まった。ブランド品リユースで業界2位のバリュエンスグループが、運営する一部店舗で2月からスタート。5月をめどに他の店舗にも取り組みを広げる。使わなくなった商品を手放したり、それを購入したりすることが循環型社会の実現につながることを訴求し、来店客の環境意識を高める。

リユースの「エルメス」バッグに付いているタグには環境負荷削減貢献量が表示されている(バリュエンスグループ提供)
リユースの「エルメス」バッグに付いているタグには環境負荷削減貢献量が表示されている(バリュエンスグループ提供)

「これは何」。中古ブランド品の商品タグに書かれた数値を見た来店客が店員スタッフに問いかけた。

二酸化炭素(CO2)排出削減量と水使用削減量を示していると説明すると、「買い物で環境負荷を意識したことはなかった。貢献数値が見えるので、今後は購入時に意識する」とすかさず反応した。

タグには「本製品を手にすると、これだけのCO2排出削減と水使用の削減につながります」と書かれており、その下には564.32キログラム(CO2排出削減貢献量)と47キロリットル(水使用削減貢献量)の数値があった。それぞれ植林40.3本分、200リットル浴槽236.3杯分に相当する。

この店舗は、バリュエンスグループが運営するALLU(アリュー)にとって3店舗目となる表参道店。今年2月に旗艦店として東京・青山にオープンした。地下1階の「エルメス ヴィンテージコレクション」から地上3階の「ラウンジ」まで時代を超えて愛される商品を並べた。オープンを機にサステナビリティー(持続可能性)への新たな取り組みとして、環境負荷削減への貢献量の「見える化」を始めた。

貢献量は商品ジャンルやサイズ(重さ)、素材によって独自に算出する。値段より目立つ中央部に表示することで、環境配慮意識を喚起する。リユース品は「地球環境に優しい」ということを何となく理解している愛好家がほとんどなので、数値で示される効果は小さくないと判断した。

タグを見て買い物をすると「地球にいいことをした」と思えたり、商品選択で迷ったときに「より環境負荷を減らせる方を買おう」という判断基準にしたりできる。使わなくなったときにも、「捨てずにリユースしよう」と考えるきっかけづくりにもなる。

タグの効果を高めるためには、来店を促す必要があり、「購入による貢献量に応じたインセンティブ(特典)などを付けたい」とリテール事業本部ALLU推進部の藤本勇人副部長は意気込む。リユースを身近に感じてもらえるよう販売だけでなく、買い取りにも応じている。

バリュエンスグループの嵜本(さきもと)晋輔社長は「貢献量の見える化が行動に気づきを与える。再度訪れたくなる店舗になる」と指摘。青山らしくファッションに敏感な客は多いが、「環境意識など社会課題への感度が高い人も少なくない。ターゲットに据える」と誘客に自信を示す。

オープンから2カ月が経過し、来店客の紹介など口コミの広がりを感じるという。同社ではアリューの銀座店(東京都中央区)、心斎橋店(大阪市中央区)でも5月をめどにタグを導入する。環境意識の高い人たちをさらに取り込み、リユース品のメリットを広くアピールしたい考えだ。(松岡健夫)


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