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公的年金は当たらない宝くじと同じ? 2年連続の減額で厳しさ増す「将来設計」

2022年の老齢基礎年金(国民年金)、老齢厚生年金(厚生年金)は、2年連続下落することになりました。社会保険制度は国民・厚生年金保険、健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険といくつもありますが、どれも複雑で理解するのは至難の業です。年金額が増えたり減ったりする理屈も難解です。学生や若い世代の中には、年金はあてにしていないとうそぶく人もいます。年金は破綻すると考える人もいるし、国の制度だから破綻するはずがないと考える人もいます。あらためて公的年金の仕組みと今後の方向性を考えてみます。

※画像はイメージです(GettyImages)
※画像はイメージです(GettyImages)

公的年金はどんな仕組みで減ったり増えたりするの?

2022年度の老齢基礎年金額は満額で月額64,816円となり、前年比▲259円となりました。老齢基礎年金は、国民年金の納付者が受給する年金で、会社員・公務員の他、自営業や専業主婦が保険料納付期間に応じて給付する権利を得られます。月額6.5万円程ですから、年金だけで生活するのは難しいかもしれません。

もう1つの年金制度である老齢厚生年金は夫が会社員か公務員として働き、妻が専業主婦という働き方の場合のモデルケースでの年金額は月額で219,593円となり、前年比▲903円となりました。内訳は夫の老齢厚生年金89,961円、夫の老齢基礎年金64,816円、妻の老齢基礎年金64,816円となります。単身会社員であれば、自身の老齢厚生年金89,961円と自身の老齢基礎年金64,816円の合計で154,777円の年金額となります。

尚、年金は2ヶ月に一度、2ヶ月分支給され、社会保険料が天引きされる場合もあります。老齢基礎年金は保険料納付期間に応じて年金額が一律に定められており、納付すべき保険料も一律です。一方老齢厚生年金は、働く期間の月収などにより保険料が決まり、受給できる年金額は働いていた期間の給与水準によって変わります。年収が800万円を超えてくると保険料が増えなくなるため、高所得者は年収800万円相当の人と同額の年金受給となります。年金受給時期になって驚かないよう、高所得者は貯蓄や投資に励まないと現役時代の収入に応じた生活を続けることが難しくなる可能性があります。

公的年金は前年の物価変動率と過去3年分の賃金変動率に対応して金額が変化します。今回は、物価上昇率がマイナスになり、それ以上に賃金率が下落したため、賃金率に合わせて年金額を減額することになりました。

2022年はアメリカの利上げやロシアのウクライナ侵攻などで、円安が侵攻しエネルギー価格や輸入品が高騰しています。インフレが直撃しているタイミングでの年金減額ですが、今後は年度遅れで年金額は増える可能性もあります。ただ、賃金の上昇率も関係してくるため、絶対に年金額が増えるとは言いづらい状況です。

若者にとっての公的年金は当たらない宝くじと同じ

公的年金と私的年金の違いはどこにあるのでしょう。公的年金は世代間扶養と言われ、働く世代の納める社会保険料と税金が年金の支払いに充てられています。積立ではないところが分かりづらいところです。将来受け取る年金は働く現役世代の社会保険料納付額に拠るといってもいいでしょう。

個人年金保険やiDeCoなどの私的年金は、自分が将来使うために貯めたり、運用します。それに対して、公的年金は会社員や公務員であれば給料から天引きされて、自分の意思で支払っている感覚はないでしょう。


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