ウクライナ侵攻を巡り、ロシアのプーチン大統領が連邦保安局(FSB)所属の情報員約150人を「追放」したと、英紙タイムズが12日報じた。同紙は、侵攻が難航していることに対するプーチン氏の怒りの表れで、旧ソ連の独裁者スターリン的な大粛清と指摘した。
追放されたのは、プーチン氏がFSB長官だった1998年に設置された部門の情報員で、一部は「侵攻前のウクライナの実情に関し、うその情報を報告した」責任を問われたという。FSBはソ連時代の国家保安委員会(KGB)の治安部門を引き継いだ機関。
先月には、FSBの対外諜報部門トップ、セルゲイ・ベセダ氏らが自宅軟禁に置かれたとロシアの独立系メディアが報じた。侵攻が計画通りに進まないための「懲罰」だとみられている。(共同)