全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)は14日、北太平洋公海で5~7月に行われる「初夏のサンマ漁」に出漁する船がないとの見通しを明らかにした。不漁に加え、ウクライナ侵攻を巡り制裁を科す日本にロシアが反発する中、ロシアの200カイリ水域を通過する際に拿捕される懸念があることなどが理由。初夏のサンマ漁は3年連続で見送られる公算が大きくなった。
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全さんま組合によると、漁場の公海に最短で向かうにはロシアの水域を通る必要があるが「今の国際情勢では何が起きるか分からないと心配する漁師も多い」という。ロシアの水域を迂回しても、不漁続きで燃料費も高騰しており採算が合わないと説明。初夏のサンマ漁の主要な販路であるロシアの加工船が修理中で、洋上販売ができないことも影響した。