一筆書き「JAPAN TRAIL」提唱 北海道~沖縄の遊歩道結ぶ

    澄んだ空気や静寂、開放感を味わえる遊歩道=長野県内(原田成樹撮影)
    澄んだ空気や静寂、開放感を味わえる遊歩道=長野県内(原田成樹撮影)

    約4年前に検討を始めた頃は、関東・甲信越地方では霧ケ峰や八ケ岳を南限と想定していたが、昨年に「富士山ロングトレイル」が加盟してルートは富士山や南アルプスまで南下した。また、東北では太平洋岸を通るルートと列島中央を通るルートに二重化している。白馬岳周辺も北アルプスを縦走するルートは難度や体力度が高いため、麓のJR大糸線に沿った「塩の道」と二重化することも想定されるという。

    さらに、加盟するダイヤモンドトレール(大阪、奈良、和歌山3県)は、当初は孤立しているが、四国から紀伊半島を通るルートの一部に発展する可能性がある。

    誘致合戦や複線化も

    観光的価値を見越した自治体からはルートが通るなら新規のトレイルを造りたいとの逆提案まであり、誘致合戦の激化も想定される。ルートの変遷を社会現象としてみるのも面白そうだ。

    中村さんは「全ルート踏破を競うのではなく、部分的でいいのでトレイルを楽しんでほしい」と話す。それでも、都会から出かけるならば2泊3日程度のまとまった休暇が必要だ。欧米のように持続可能なレジャーとして根付くには、長期休暇などライフスタイルの変容も必要で、協会は息の長い運動になると覚悟している。(原田成樹)


    Recommend

    Biz Plus

    Recommend

    求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)

    求人情報サイト Biz x Job(ビズジョブ)