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ローソン「ゴーストレストラン」 “街のほっとステーション”進化のベクトル

クール過ぎずホット過ぎない絶妙なさじ加減の歴史

コンビニの歴史は「清潔」で「合理的」「先進的」なクールなサービスと、どこか「温もり」を感じさせせるホットなサービスとのバランスを絶妙にとりながら進化してきたように思います。伝統的な個人商店に比べて、クリーンで大規模なオペレーションによる管理体制はコンビニの良さであると思いますが、そればかりでは生身の生活者はやはりどこか“さみしく“、”よそよそしく”感じてしまいます。

具体的に大きな発明で言えば、お店の正面、外から見える場所に雑誌ラックを配置、あえて立ち読みできるようにしてお客さんの気配を感じさせることで深夜営業の防犯対策としたことが有名ですが、それ以上に「人の温度感」による温もりを感じさせ、思わず立ち寄りたくなる身近さを演出していることも重要な効果なのです。(奇しくも人さみしい青年たちをたむろさせるという副産物も生んでいるようですが)

すっかり定着した「できたてコーヒー」や、冬場「肉まん」「あんまん」のスチーマーを一番目立つレジ脇に置くことも暖かさの演出なのです。もちろんコロナでもはや懐かしい存在になってしまった感のある「おでん」も、コンビ二空間の無機質さを大きく緩和する効果があるわけです。

本連載で何度か取り上げさせていただいた、コンビニ商品をなんでもかんでもプライベートブランドに置き換えてしまうことに対する問題提議、この感性面での温度コントロールにも疑問を感じるからです。

ローソン 衝撃的すぎる新PBブランディングは本当に魅力的か

https://www.sankeibiz.jp/workstyle/news/200616/wsa2006160700001-n1.htm

「ファミマよ、お前もか」 新プライベートブランド「ファミマル」推進の既視感

https://www.sankeibiz.jp/workstyle/news/211116/cpd2111161130002-n1.htm

一方で「まちかど厨房」など出来立てお弁当は、お客の気持ちを温めてくれる好ましい存在であることは論を待ちません。

「街のほっとステーション」進化のベクトル

それにしてもローソンのゴーストレストランで注目なのは、この事業で提供する食品にローソンブランドをつけないことです。なるほど、ローソンブランドでは確かに店売りの商品と“カニバ(カニバリゼーション=共食い)”ってしまいます。

と、考えると、この商売もはやローソンのお店がその設備のアイドリングタイムを使って別事業に乗り出すということで、そこには大きなパラダイムシフトがあるように思います。

ローソンだけでも全国商圏をほとんどくまなくカバーしているわけで、そのポテンシャルはすさまじいものがあります。

そこに働く人々がオーバーワークにならない仕組みづくりさえ担保して欲しいですが、雇用の受け皿としてももっともっと大きな存在感を放つ、まさに「街のほっとステーション」次のレベルへの進化を感じさせる取り組みに注目したいと思います。


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