--足元の経営課題は
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「自社回線エリアでは、どこでもつながるようにすること。もう一つは、KDDI(au)回線を借りて実施しているローミング(乗り入れ)のエリアを早急に自社エリアに変えていくことだ。通信品質は携帯大手4社の中で最下位。これが今の実力だ」
--これまでエリア拡大で手腕を発揮してきた
「どれくらいの密度で基地局を置けばどのくらいの品質になるのかが分かってきた。机上の空論やデータだけでは想定と異なる点が出てくる」
--現場に足を運ぶスタイルは「楽天市場」を担当していたときと変わらない
「現場を理解してサービス向上につなげていく面は同じ。楽天市場では出店企業5万社と話をしてきた。通信業界でも、工事関係者や地権者と対話し、たくさんアドバイスをいただいている」
--楽天市場で販売したダイエットエクササイズ「ビリーズブートキャンプ」のDVDで、記録的な売り上げを達成し、ブームに火をつけたとの逸話も
「客を知ることが一番大切。心理動向を研究した。深夜帯だと売れると思い、(その時間帯に絞って)広告を出すこともした。ニーズを把握する力を鍛えられた」
--社長になって変化したことは
「(前任の副社長のときと)日々の仕事はほとんど変わらない。現場に出向いて高速ジャッジをしていくのが私のやり方だと思っている」(高木克聡)
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やざわ・しゅんすけ 平成17年、楽天(現楽天グループ)入社。楽天市場事業の営業統括や執行役員を歴任。令和元年、楽天モバイル常務執行役員として基地局建設の陣頭指揮を執る。2年、同社副社長に就任し、4年3月から現職。東京都出身。