高知県西部、県境にある四万十市西土佐地域。山間のこの集落は四万十川の中流域に位置し、愛媛県からの玄関口にあたる。今回は、この集落にある「てんねん」をコンセプトにした道の駅「よって西土佐」との連携を紹介する。
名物駅長の林大介さんはとにかく、いつも笑顔。そして、発する言葉の端々からは、いかに地元を売り出すかを徹底的に追及しており、地元愛がにじみ出る。
なにしろ、ホームページの駅長あいさつで「よって西土佐は、西土佐に住むわたしたちの『生活の発表の場所』であり、『地域のダイジェスト版』です」と言い放っているのだから。
そんな彼から「天然鮎の缶詰を作りたい」と相談を受けたのが、約2年前。世の中が新型コロナの感染拡大で大混乱に陥った頃だ。観光客の激減を受けた新たな物販強化策という観点はもちろんあるのだが、とにかく地元の良いものを広めたいという気持ちが先に立っていた。
オーダーの内容は「天然鮎のコンフィ」。フランス料理の調理法で、鮎の上品な香りを生かしつつ、ハーブやローリエで風味付けしたオイルで煮込む。もともと、自社で製造販売しているパウチフィルム入り商品の缶詰版を作りたいとのことだった。
缶詰なら常温保存が可能で、ストックや流通コストが抑えられる。そのうえ、既存商品では冷蔵で90日の賞味期限が常温で3年になるという点に着目。世の中に広める(取り扱いできる店舗や販売形態の拡充)ために、缶詰の優位性に着目したのだそうだ。幾度かの試作を経て、去る今月10日、道の駅が6年の周年祭を迎えたことを契機に、満を持して販売を開始した。林駅長は、「多くの方に味わってもらい、キャンプやバーベキューなど、自然を満喫しながらアレンジ料理も楽しんでほしい」と語り、「今後は、天然ものの販路をどんどん広めたい。これまでにない切り口で天然ものの良さを普及していきたい」と意気込む。そんな熱い思いをひとつの形にするお手伝いができたことは製造メーカー冥利に尽きるというものだ。そして、ある意味、新型コロナが生んだ産物といえるのかもしれない。
ところで、私事ですが、3月末をもって黒潮町役場を退職、黒潮町缶詰製作所の社員となりました。改めて、町の防災対策から生まれた会社の一員として、世の中を見つめ、黒潮町のことや缶詰を介したパートナーたちの様子をお伝えします。(黒潮町缶詰製作所 友永公生)































