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【EV元年】㊤軽からゴミ収集車まで…競争過熱

アクセルを踏み込むと滑るように加速していく。車室内にはかすかにモーター音が聞こえるだけ。路上から突き上げるような振動は感じない。見た目はよくある中型のスポーツ用多目的車(SUV)だが、乗り心地は明らかにガソリン車とは違う。トヨタ自動車が今年半ばから世界各地で順次発売する「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」の試作車だ。

トヨタ自動車が今年半ばに投入するEV「bZ4X」の試作車 =2月20日、千葉県袖ケ浦市(同社提供)
トヨタ自動車が今年半ばに投入するEV「bZ4X」の試作車 =2月20日、千葉県袖ケ浦市(同社提供)

トヨタ目標引き上げ

bZ4Xは電気自動車(EV)専用車「bZ」シリーズの第1弾。資本提携しているSUBARU(スバル)と共同開発した。ハイブリッド車(HV)や燃料電池車(FCV)など全方位型の脱炭素戦略を進めていることもあって、EVに「後ろ向き」ととられることもあったトヨタが満を持して送り込む世界戦略車だ。

試作車からは、EV開発に対するトヨタの考え方が明確にうかがえる。世界で最も売れている米テスラのEVは、温度調整やナビゲーション操作などを行うタッチスクリーンに代表される先進的な内装が特徴だ。これに対し、試作車はハンドル上の操作スイッチや運転席前の速度メーターを備えており、従来のトヨタ車から大きな変化はない。

「ガソリン車からの乗り換えを違和感なくできるようにしたい」。開発責任者の井戸大介氏はその狙いをこう話す。

トヨタは昨年12月、「後ろ向き」との評価に反発するかのように、EVの世界販売台数を2030(令和12)年に350万台に引き上げる目標を発表した。豊田章男社長は「選択肢の幅は狭めない」と全方位戦略を堅持する方針は示したものの、「これでEVに前向きでないとするなら、どうすれば前向きと評価されるのか教えてほしい」と訴え、EVシフトを強力に進めることを宣言した。

トヨタはそれまでEVの販売目標(FCV含む)を30年に200万台としていた。わずか半年余りで大幅な目標引き上げを迫られたのは、世界市場で想定以上のスピードでEVシフトが進んでいることがある。


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