【パリ=三井美奈】今回の仏大統領選は、戦後政治を担った保革二大政党の凋落(ちょうらく)にとどめを刺した。6月の下院選に向け、政界は再編に動きだした。
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左派陣営はオランド前政権を担った社会党が主役を去り、第1回投票で3位となった急進左派のジャンリュック・メランション下院議員を軸に再編が進むとみられる。社会党のほか、緑の党の重鎮から、下院選での連携を求める声が相次いだ。メランション氏は24日、「あきらめるな。マクロン政権を打ち負かし、別の道を示すことができる」とげきを飛ばした。
保守系、共和党は分裂が必至。今回の選挙で党の大物が相次いでマクロン氏支持に回る一方、伝統的な保守票はかなり、極右候補に流れた。共和党はドゴール大統領与党の流れをくむ保守本流で、堅固な地方組織を持つが、今後はマクロン氏の中道与党、極右政党に基盤を吸収されそうだ。