在宅勤務の満足度最高 8割超に 日本生産性本部調査 通信環境など改善進む

    本格的に導入された当初は不自由さを感じる声も多かった「在宅勤務」の満足度が8割以上と高まっている。生産性に関する調査研究・提言を行う日本生産性本部(東京都千代田区)が今月実施した「第9回働く人の意識調査」で明らかになった。通信環境の改善やデジタル化の進展で、同調査では過去最高となった。

    同調査は、同本部が今月11、12の両日、日本の企業・団体に勤務する1100人を対象にインターネットで調べてまとめた。令和2年5月以降、四半期ごとに実施している。

    今回9回目の調査でも継続して、在宅勤務に満足しているかを尋ねたところ、「どちらかといえば」も含めて「満足している」と答えた人の割合は、計84.4%に上り、過去最高となった。新型コロナウイルス感染拡大に伴って企業や団体の間で在宅勤務を導入する動きが本格化した2年5月の第1回調査の57.0%を大幅に上回り、これまで最高だった前回調査(1月)の77.5%からも約7ポイント上昇した。

    在宅勤務をめぐっては、自宅の通信環境や仕事部屋の用意などが課題とされてきた。同本部では、ここにきてこれら課題の解消が進んだほか、業務上必要な決裁手続きのデジタル化が進展したことなどが、満足度向上の要因とみている。

    一方で、在宅勤務などテレワーク実施率は20.0%と、過去最低となった前回の18.5%から微増だった。(青山博美)


    Recommend

    Biz Plus