しかし、世界のあらゆる文化が集まった中東系エアラインで働く中で、日本独特の「気遣い文化」や丁寧さが外国人クルーやお客様から評価されることに気づきました。お褒めの言葉を頂くことも多いです。
中東の航空会社に入って、約130カ国以上から集まる人の中で過ごし、苦手だと思っていた日本独特の文化の美しさと素晴らしさを再発見できて嬉しく思います。
個人的な印象ですが、弊社で働く日本人CAには、協調性を大事にしつつも自分の意見を主張できる人が多いようです。
常識のない世界
多国籍な環境で働くということは、「常識のない世界」で働くことです。日本に住んでいた時に常識だと思っていた物事も他国から見ると全く逆の場合があります。この多国籍な環境で働く中、今まで自分が考えていた常識が日々覆され、自身の世界の見方・物事の見方が広がっていくことに面白みを感じています。
そしてこの環境下で日本人として働くことで、「いかに自分に日本文化が染みついているか」に気づかされ、「日本独特の文化の素晴らしさ・誇らしさ」を感じています。
中東の航空会社は、世界中から集まった人たちと世界中に飛び、世界中のお客様と接することができます。そのような会社のCAとして働くからこそ「外から見る日本の素晴らしさ」に気づけたのかもしれません。
長井馨子(ながい・かおるこ)
大学在学中にオーストラリアで10カ月語学留学。大学卒業後は、フィンランド航空に就職。ヘルシンキに住みながら1年半勤務。現在は中東系航空会社に転職、ドバイを拠点とし国際線CAとして乗務2年目。休日は健康維持のためジム、スケートボードなど運動することを心がけている。
【CAのここだけの話】はAirSol(エアソル)に登録している外資系客室乗務員(CA)が持ち回りで担当します。現役CAだからこそ知る、本当は教えたくない「ここだけ」の話を毎回お届けしますので、お楽しみに。アーカイブはこちら