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「優しい鉄道」実現へ協定締結 TXと筑波技術大

国内唯一の視覚・聴覚障害者のための国立大学、筑波技術大(茨城県つくば市)と、つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区)は、多様性に富んだ地域社会の形成・発展に向け、連携協定を締結した。専門家の卵であり、当事者でもある学生の意見を駅構内や車両のユニバーサルデザイン(UD)に取り入れることで、障害者だけでなく高齢化社会にも対応した「すべての人に優しい」鉄道や社会を目指す。

つくば市天久保の筑波技術大天久保キャンパスでの協定締結式で、石原保志学長は「学生にとって自分の意見が車両や駅で反映されるのは教育的効果も高く、社会を変えていく原動力になる」。TXの柚木浩一社長は「みんなが気持ちよく生きていく社会を作る手伝いをするため、協定は必要だ」と述べた。

TXは平成17年の開業以来、ホームドアの設置やエレベーターの設置などUDを取り入れた先駆的な鉄道として知られる。一方、筑波技術大は高等教育機関として、社会に貢献できる人材育成を使命とし視覚・聴覚障害者教育をリードしてきた実績がある。

両者はすでに28年度から協力し、光の点灯で火災発生を知らせる警報装置を駅に設置したり、ホームの先端に点字ブロックを追加したりするなど、学生の声を聞き設備の改修に取り組んでいる。

今回の協定締結は、両者が持続的に連携する態勢を構築することが目的。具体的には、学生と社員の意見交換会や、小学生を対象としたTXのUDに関する講座の共同開催、新入社員研修、障害がある人に対しての接客のあり方についての講習会などを実施する。

協定締結式の後、TXつくば駅構内では、駅員と筑波技術大の学生による案内対応のデモンストレーションも行われた。窓口ではタブレット端末によるタッチペンを使った筆談で、学生が乗り換え案内の対応を体験。視覚障害がある学生が駅員に誘導され、ホームに移動しながらホームドアや階段の点字を確認していった。

窓口で筆談での案内を受けた産業技術学部4年の脇山彩葉(いろは)さん(21)は「筆談はありがたいが、字を書くよりスマートフォンのタップの方が速い人もいる」。駅員に誘導された保健科学部3年の近藤凌也さん(20)は「ゆっくり歩く人も足が速い人もいるのでスピードを確認してほしい」などの要望があった。TX側は今後、研修の場を通じてできることから改善していくとしている。

(篠崎理)


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