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米、ASEAN関与強化 特別首脳会議 対中国念頭に

【ワシントン=大内清】バイデン米政権が主催する東南アジア諸国連合(ASEAN)との特別首脳会議とその関連行事が12日、2日間の日程で米首都ワシントンで始まる。バイデン政権は、インド太平洋における日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」の首脳会合が今月下旬に日本で開催されるのを前に、インド洋と太平洋を結ぶ東南アジアへの関与を強化。ロシアに侵攻されたウクライナへの対応に追われる中、域内で影響力を強める中国との競争が政権の最重要課題であることに変わりはないことを示す狙いがある。

バイデン米大統領(AP=共同)
バイデン米大統領(AP=共同)

「米国は安定したパートナーだとのシグナルを(ASEAN諸国に)送る必要がある」。バイデン政権のキャンベル・インド太平洋調整官は11日、米シンクタンクの講演で特別首脳会議の意義をこう説明した。米政府高官は同日、オバマ政権が初開催した2016年以来となる今回の会議で「広範かつ継続的関与」を明確にすると意気込んだ。

会議にはASEAN10カ国のうち、大統領選後の政権移行期間にあるフィリピンと、軍政下のミャンマーを除く8カ国の首脳らが参加。12日はバイデン政権の経済閣僚や米財界人らとの会合やバイデン大統領との夕食会などが行われ、13日にはバイデン氏やハリス副大統領らとの意見交換が予定される。同高官は11日、一連の協議でウクライナ情勢や貿易、海洋分野での協力、感染症対策のほか、ミャンマー情勢や同国の人権問題なども議題になるとの見通しを示した。

バイデン政権がASEANとの関係強化を急ぐのは、トランプ前政権下で東南アジア関与が低下したことが、域内での中国の伸長を招いたとの危機感があるためだ。トランプ前大統領はASEAN主催の首脳会合への出席を拒み続け、不信を買った経緯がある。

このためバイデン政権はこれまでに、ハリス氏やブリンケン国務長官を地域に派遣するなどアジア重視のメッセージを相次いで発信してきた。

また、トランプ政権が離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への復帰が国内の政治事情で困難となる中、バイデン氏としては自身が提唱する新たな「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に東南アジアを引き込みたいとの思惑もある。バイデン氏はクアッド首脳会合出席で22~24日に訪日する際、IPEFの立ち上げを宣言する見込みで、今回の特別首脳会議はその地ならしの意味合いも持つ。


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