【北京=三塚聖平】北京市で13日、新型コロナウイルスの感染対策として主要地域で3日間の自宅待機が始まった。公園や観光地が閉鎖され、感染者が確認された一部地域ではタクシーの運行が禁止された。上海市と同様にロックダウン(都市封鎖)が行われるとの観測が出て、生活必需品の買いだめも起きている。
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北京当局は12日、13~15日は在宅勤務などにより移動を減らすよう求めた。連日PCR検査を受けることも市民に指示した。北京では4月22日以降、計979人の感染を確認。日本や米欧と比べると少ないが、「ゼロコロナ」政策の下、当局が規制を強めた。
世界文化遺産の故宮博物院が12日に閉館し、公園も相次ぎ閉鎖されている。12日からは朝陽区の一部などで、タクシーの運行や配車サービスが停止された。
市内で進む規制強化の動きを前に「外出禁止がさらに厳格化される」といった噂が流れ、12日には食料を購入するためスーパーに多くの人が押し寄せた。市当局は「北京の物資は十分にある。封鎖はデマだ」と呼び掛けた。飲食店を営む女性は「どこにも行けず、既に封鎖されているようなものだ」とため息をついた。