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中国が北欧2国のNATO加盟申請を警戒 「欧州が火薬庫に」

【北京=三塚聖平】中国が北欧フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)への加盟を警戒している。中国共産党系メディアは欧州が「火薬庫」になると主張し、中国外務省は中国との関係にも影響を与えると牽制(けんせい)した。NATOの拡大によって、米国が主導する対中圧力もさらに増すことになると懸念しているようだ。

18日、スウェーデンとフィンランドからのNATO加盟申請文書を手に持つストルテンベルグ事務総長=ブリュッセル(ロイター=共同)
18日、スウェーデンとフィンランドからのNATO加盟申請文書を手に持つストルテンベルグ事務総長=ブリュッセル(ロイター=共同)

ロシアの主張に寄り添う見解

中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(英語電子版)は13日、北欧2国のNATO加盟が「欧州を新たな火薬庫に変えるかもしれない」と指摘。NATOが東方拡大で旧ソ連構成国を吸収したことが欧州の安全保障の危険を高めており、さらに北方に拡大することでロシアとの紛争が起きる可能性が高まるという論理を展開した。ロシアの主張に寄り添った見解だ。

中国外務省の趙立堅報道官は16日の記者会見で、フィンランドのNATO加盟申請について、「中国とフィンランドとの関係は一貫して非常に友好的だ」と強調。その上で「NATO加盟申請は当然、両国関係に新たな要素をもたらすことになるだろう」と述べ、両国関係が不安定化する可能性を示唆した。

「冷戦の害毒」を予測

中国が懸念するのは自国の安全保障環境に与える影響だ。王義桅(おう・ぎき)中国人民大学欧州連合(EU)研究センター主任は17日付の環球時報で、北欧2国の加盟により「米国が、アジア太平洋地域に注意をさらに向けようとするかもしれない」と分析した。軍事的に高い能力を誇る北欧2国がNATOの北方防衛に加わることで、米国が「欧州の安全保障に関する(軍事的資源の)投入を減少」できるためだという。

中国共産主義青年団系の北京青年報も17日付で、NATOが米国の下で「中国抑止」に活動領域を広げてきたと主張。4月上旬に開かれたNATOの関連会合に日本や韓国、オーストラリアなどが参加したことも挙げて、NATOがアジア太平洋地域に「陣営対立と集団対抗という『冷戦の害毒』をもたらすことが予測できる」と危機感を示した。


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