低価格化に向けた量産モデルとなるか 日産戦略の成否がかかる新型軽EV「SAKURA」を先行試乗

フル電動化を押し進める日産にとっての重要なニューモデル、新型「SAKURA」(サクラ)を紹介できることを嬉しく思う。というのも、「リーフ」でEV(電気自動車)の量産化に成功し、「アリア」で高級EVに名乗りをあげた日産にとって、もっとも多くの販売台数が期待できる軽自動車EVは待望の存在だからだ。日産戦略の成否がかかっていると言っていい。

日産の新型軽EV「SAKURA」
日産の新型軽EV「SAKURA」


低価格化のカギを握る軽EV

EVにとっての障害のひとつに、決して安くはないバッテリー価格がある。補助金によってユーザーが支払う資金は抑えられるものの、それでも内燃機関モデルより高額にはなる。それを抑えるためには量産効果が必要だ。台数を稼ぐことでバッテリー価格も低下する。相乗効果を期待したい。EVエントリーモデルともいえるサクラの成功が、リーフやアリアに波及する。絶対に売らねばならないモデルなのである。

日産の新型軽EV「SAKURA」。価格はベースグレードの「S」が233万3100円(税込み)。「X」が239万9100円(同)。装備の充実した最高級グレード「G」が294万300円(同)(日産自動車提供)

サクラに搭載されるバッテリー総電力量は20kWh。航続可能距離は180キロ。最高速度は130km/h。航続距離に余裕があるアリアは61kWhのバッテリーを搭載、470キロの航続距離を実現した(B6)。60kWhを搭載する「リーフe+」の航続可能距離は454キロ。40kWhのリーフは322キロ。それよりも半分の電力量にもかかわらず、180キロを無充電で走破できるのは、効率を高めたことと軽量化が進んでいることに他ならない。

日産のデータによると、一般ユーザーの約半数が1日に30キロ以下の移動に止まるという。180キロ以下にとどまる割合が94%。サクラの航続可能距離180キロ。ほとんどのユーザーがサクラの航続可能距離の範囲に収まるという計算だ。シティコミューターとして割り切れば、足の長さは十分だといえよう。

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