オーストリアの首都ウィーンで20日、若手の日本人音楽家らが参加したコンサートが開かれた。音楽監督を務めたオペラ歌手中嶋彰子さんは「新型コロナウイルス感染拡大で、観客の前での演奏機会が減った。若手音楽家にチャンスを与えたい」と話した。
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バイオリンの大野有佳里さん(27)とピアノの根岸ひめのさん(24)は、デュオやトリオで演奏。大野さんは情感ある力強いバイオリンを披露、根岸さんは繊細で表現力豊かな美しい音色で魅了した。
メゾソプラノの中山茉莉さん(29)は伸びやかで澄んだ声を響かせ、ピアノの石井琢磨さん(32)は丁寧な演奏で高い技術を見せ、会場は拍手に包まれた。
演奏後、石井さんは「日本とオーストリアの架け橋になりたいと思ったコンサートだった」と満足した様子。根岸さんは「会場の雰囲気が温かく、楽しかった」と振り返った。大野さんは「コロナを超えて人と人がつながる瞬間を感じられて感無量」と話した。(共同)