乳牛改良の成果を審査する「北海道ブラックアンドホワイトショウ」(北海道ホルスタイン改良協議会主催)が21日、北海道安平(あびら)町で開かれた。通称で共進会と呼ばれるこの催事、新型コロナウイルスの感染拡大により3年ぶりの開催となった。道内各地から酪農家自慢の190頭の乳牛が出品され、コロナ禍での改良の成果を競い合う共進会となった。
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「乳房にあらわれる」
新千歳空港から東に約15キロ。周囲に酪農牧場が点在する安平町に専用の共進会場がある。
広い場内にある審査場は学校の体育館ほどの広さ。場内アナウンスに合わせ、乳牛たちが手綱にひかれながらゆっくりと入場する。スーツを着た審査員は1人。歩く牛に近づいたり、離れたりを繰り返しながら、じっくりと観察する。
乳牛改良事業などを手掛ける日本ホルスタイン登録協会(東京都)によると、雌の乳牛審査は大きく4つの項目で行われる。①体貌(たいぼう)と骨格②肢蹄(してい)③乳用強健性④乳器―の4つ。
わかりやすく言えば、牛の体格や健康状態、乳房の形が生乳生産に適しているかどうか。4項目の中にさらに細かいチェック項目があり、それらから総合的に判定する仕組みだ。
今回の共進会の審査員は、北見市の酪農家、上野元一さん(59)。月齢別など全15部門に出品された計190頭について専門的な視点ですべて審査を行った。