生活を苦しくする「円安」と「インフレ」 財産を守るには何に投資すべきか

    日本円と米国ドルの為替相場が110円前後から130円前後の円安になり、足元では生活関連の物価が上昇しています。平成時代は約30年間物価上昇が抑えられていました。しかし、令和になり政府の金融政策に沿うように物価が上昇しています。物価上昇においては、預貯金の実質元本が目減りするため、何らかの資産運用を検討する時期に来ていると言えます。では、今の状況でどのような資産に投資を検討すべきでしょう。

    ※画像はイメージです(GettyImages)
    ※画像はイメージです(GettyImages)

    ・物価連動国債

    物価連動国債という金融商品があるのをご存知でしょうか。なんとなくインフレに対応してくれそうな商品名ですね。この商品は国債のため、国が発行する金融商品という位置づけです。

    物価連動国債の特徴は、元本に対する利払いがあり、かつ物価変動に伴い投資元本が同時に上下する点にあります。具体的には消費者物価指数に連動して価格が動きます。

    デフレの場合は元本が減るため、今までの物価状況では投資成果はマイナスになることが多かったようです。しかし、最近の消費者物価指数の上昇に伴い物価連動国債連動型の投資信託は基準価格が上昇しています。つまり、物価上昇のトレンドに突入したと考えられる今こそ投資のタイミングと言えそうです。

    投資の注意点は、今後物価が下落に転じるような場合には、元本が減少しますので含み損が発生することです。物価上昇が今後も継続することと考えた場合、適した投資先と言えるでしょう。

    物価連動国債は投資信託を通じて購入するのが一般的です。100円から購入することができますので、積立の一部を物価連動国債に投資するファンドにしてみるのも良さそうです。

    ・米ドルMMF

    10年以上前に、人気があったのが外貨建MMFです。久しぶりに商品名を聞いたと思う方もいるかも知れません。以前は譲渡益は非課税であったため、外貨預金よりも為替手数料の安い外貨建て金融商品として人気を博しました。現在は、譲渡益、譲渡損については通常の証券税制が適用になります。

    気になる商品性ですが、投資格付けが高く安全性の高い外貨建て短期金融商品に投資する仕組みになっています。定期的な利払いがあり、安全性が高いため、価格変動リスクを抑えて外貨建資産に投資したい人に適していると言えるでしょう。外貨預金よりも好条件の金利が適用になる商品もあります。為替手数料についても、外貨預金よりも低い商品が多いと考えられます。

    為替リスクがありますが、外貨建てベースでの元本割れリスクは少ないと考えられます。今後アメリカの金利が数段階引き上げになれば、米ドルMMFの適用利率も上昇すると見込まれますから、今後さらに円安が進むと考える人に適している商品です。


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