国内唯一の鉄道技術に関する総合展示会「鉄道技術展・大阪」(主催・産経新聞社)が25日、大阪市住之江区のインテックス大阪で開幕した。大阪での開催は初めて。270の企業・団体が出展し、多くの鉄道関係者や関連サービス、工事関係者らでにぎわった。
午前の特別講演では、JR西日本の緒方文人副社長が大阪駅北側に令和5年春開業の新駅「うめきた地下駅」に触れ、「デジタルとリアルの融合や人と技術の融合の出発点にしたい」とした。
会場では近畿日本鉄道が衛星利用測位システム(GPS)などを活用した自動の車内放送装置を展示。車両の位置を検出して自動で次の停車駅などの案内を放送する装置で、ワンマン電車向けに小型化したものを今年から導入したという。
阪急阪神グループのブースでは、人工知能(AI)を搭載したネットワーク対応型車内防犯カメラを展示している。遠隔でリアルタイムの車両内の映像を確認できるほかAIによって倒れた人や忘れ物などを検知して通知する仕組みを備える。
AV(音響・映像)システムメーカーのジャトー(大阪市)は、非常放送と連動可能なデジタルサイネージ(電子看板)を展示。普段は広告などを表示し、非常時には避難経路などが表示される仕組みで、同社がシステムを開発した。マーケティング営業部の花盛泰彦部長は「人手が不足する駅構内の業務を支援していきたい」と話した。(桑島浩任)
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◇鉄道技術展・大阪 Mass-Trans Innovation Japan Osaka 2022
▷開催期間:25日(水)~27日(金)。午前10時から午後5時まで。
▷場所:インテックス大阪(大阪市住之江区)
▷主催:産経新聞社
▷後援:国土交通省近畿運輸局、大阪府、大阪市、大阪商工会議所
www.mtij.jp/osaka/