マスク着用「今後も継続」9割 外すタイミング「国の号令」よりも「人の目」?

    新型コロナウイルス対策のマスク着用について、「今後も着用を続ける」と回答した人が9割近くに上ることが、「Job総研」を運営するライボ(東京都渋谷区)の調査でわかった。政府は23日、屋外のみならず屋内でも一定の条件下であれば不要と改訂した基本的対処方針を示したが、外すタイミングとして「国の号令」は3位という結果に。呼びかけとしてそれほど実効性をもたない様子が浮かび上がってきた。

    マスクを外せるタイミングはいつ?(Getty Images)※画像はイメージです
    マスクを外せるタイミングはいつ?(Getty Images)※画像はイメージです

    年齢が上がるほどマスク外しに否定的

    調査は5月11~16日、 20~1000人以上規模の企業に所属する20~60代までの男女708人を対象に、インターネットを通じて調査を実施。仕事中のマスク着用率は83.6%で、1日のマスク着用時間は平均8.3時間だった。

    調査で、「現在マスクの着用をやめて良いと思うか」について尋ねたところ、「思わない」「あまり思わない」とする回答の合計は58.3%と、「思う」「やや思う」の合計41.7%を上回った。年代別に見ると、特に外すことに否定的だったのは50代の69.8%で、次いで40代が63.8%、30代が41.4%、20代が40.3%と、年代が上がるにつれてマスク着用の必要性を強く感じている様子が浮かび上がった。

    今後のマスク着用の継続については、「絶対に続ける」「続ける」「多分続ける」を合わせると、全体の87.3%が今後もマスク着用を継続する考えであることが分かった。

    今後のマスクを外すタイミングについて複数回答で尋ねたところ、「特効薬ができてから」が48.5%で最多に。次いで「感染者が一定数減ったら」が39.2%、「国の号令が出たら」が30.3%という結果だった。

    マスク非着用者への厳しい目線

    マスクを着用していない人への印象を複数回答で尋ねると、「特に思うことはない」との回答が34.2%だった一方で、「関わりたくない」が36.5%、「不快に感じる」が25.6%と、合計で6割以上の人が良い印象を持たないことが分かった。

    マスク非着用者を見かけた時の対応について複数回答で尋ねた結果、「必要なこと以外関わらない」が51.2%と最多で、次いで「着用を促す」(22.8%)「腹が立つが何も言えない」が12.7%と続くなど、厳しい目線が向けられていた。

    自由記述コメントでは、「マスクを着用するようになってから全く風邪をひかなくなったので着用を続けていくつもり」といった感染対策として肯定的な意見がある一方、周りに同調して着用しているだけだという声や、「正直マスク不要な場面も多いと思うがマスクをしないと白い目で見られるため着けていることが多い」などの意見も多く寄せられた。

    調査をまとめたライボは、「日本でも脱マスクに関する情報が多く見られるようになってきたが、現実的には周囲の動向を見ながら“様子見”といった意識が先行して、日本での脱マスクが簡単ではないことが推測できる調査結果になった」と分析している。

    政府がまとめた基本的対処方針では、屋内で他者と身体的距離がとれていて、身体的距離を確保できていて、会話をほとんど行わない場合はマスク着用の必要がないとしている。屋外では他者と距離がとれない場合であっても会話をほとんど行わない場合は、マスクの着用は不要としており、特に夏場では熱中症予防の観点からマスクを外すことを推奨している。


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