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“Z世代”のクルマは内装を自分好みにアレンジ 豊田合成がコンセプト披露

自動車に関する最新技術を集めた「人とくるまのテクノロジー展2022横浜」(パシフィコ横浜で5月25~27日開催)で、豊田合成は内装コンセプト「サステナブルマテリアルカー」を披露している。脱炭素・循環型社会に役立てようと、ゴム・樹脂のリサイクル材や植物由来のバイオ材を活用し、自分の好みで室内空間をアレンジできる。環境への意識が高く、「自分らしさ」を重視するのが特徴とされる若者たち「Z世代」にアピールしたい考えだ。

豊田合成が披露した自動車の内装コンセプト「サステナブルマテリアルカー」=25日、横浜市(宇野貴文撮影)
豊田合成が披露した自動車の内装コンセプト「サステナブルマテリアルカー」=25日、横浜市(宇野貴文撮影)

シートには、丈夫で汚れにくく、撥水(はっすい)性の高いエアバッグ生地の端材を使用。フロアマットには、クルマの窓枠のゴム製品の廃材を活用し、しなやかな素材感で疲労を軽減してくれる。

豊田合成が披露した自動車の内装コンセプト「サステナブルマテリアルカー」。シートには、エアバッグ生地の端材が使われている=25日、横浜市(宇野貴文撮影)
豊田合成が披露した自動車の内装コンセプト「サステナブルマテリアルカー」。シートには、エアバッグ生地の端材が使われている=25日、横浜市(宇野貴文撮影)

助手席の前方に取り付けられたバッグフックには、植物由来のバイオ材と、同社の工場がある愛知県稲沢市の特産物・銀杏(ぎんなん)の殻を使用。地域から出た廃棄物も有効に活用する。

ターゲットは、1990年後半から2000年代に生まれたZ世代だ。

この世代はSNSで世界中とつながることに積極的で、環境へ配慮した製品を好むとされる。同社は「個人を尊重し、自分らしさを大事にする」と分析する。

新型コロナウイルスの感染拡大で、電車よりも安心して移動できるクルマの価値を見直す動きもある。感染防止のためクルマで移動することが増えれば、地域の魅力を発見するきっかけにもなり、同社は「地域愛が増し、地域に貢献したくなる」とみている。

自動車産業は電動化や自動運転などの技術競争が激化し、「100年に1度の変革期」を迎えている。消費者や社会の変化に対応し、クルマの新たな価値を提供することが求められている。(宇野貴文)

「人とくるまのテクノロジー展2022横浜」は、会場に484社、オンラインに27社の計511社が出展。入場無料で、完全事前登録制。


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