自民党は26日の政調審議会で、岸田文雄首相直轄の「自民党財政健全化推進本部」(本部長・額賀福志郎元財務相)がまとめた財政政策に関する提言を了承した。基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)の黒字化目標の堅持を盛り込んでおり、推進本部は来週、首相に報告する。
提言をめぐっては、安倍晋三元首相が最高顧問を務める党内の「財政政策検討本部」(本部長・西田昌司政調会長代理)が積極的な財政出動を主張し、意見が対立していた。
双方が協議した結果、推進本部の提言はPBの黒字化目標について、「財政健全化の『旗』を下ろさず、これまでの財政健全化目標に取り組む」としつつ、「内外の経済情勢などを常に注視しつつ、状況に応じ必要な検証を行っていく」と明記した。
額賀氏は記者団に「西田氏と打ち合わせしながら、将来の日本、国際社会における日本を考えながら共通の思いを持って健全化本部としての提言を出した」と説明した。