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「中国の弾圧、日々厳しく」 トルコのウイグル人留学生、家族拘束され不明に

28日まで6日間の日程で行われたバチェレ国連人権高等弁務官の中国訪問に合わせて、トルコ・イスタンブール在住のウイグル人、ジェルバン・シルメンメットさん(31)が産経新聞の書面インタビューに応じた。「中国政府のウイグル政策は日々厳しくなっている」とし、日本も含めて国際的な圧力を強めるべきだと述べた。

書面インタビューに応じたジェルバン・シルメンメットさん=2021年3月(佐藤貴生撮影)
書面インタビューに応じたジェルバン・シルメンメットさん=2021年3月(佐藤貴生撮影)

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シルメンメットさんは中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区の出身。イスタンブールの大学に留学して8年目の2019年、自分が海外で学んでいることを理由に自治区の両親と弟が拘束され、「再教育施設」に収容されたことを知った。

父と弟は釈放されたが、13年にシルメンメットさんに会うためトルコを訪れた母だけが禁錮5年の判決を受け、「いまも消息が分からない」という。帰国すれば施設に収容されるとして、イスタンブールで中国政府を批判する活動を行っている。

トルコ系のウイグル族は多くがイスラム教徒で、中国政府は「テロ対策」の名目で抑圧的な統治を進めてきた。シルメンメットさんは中国政府がウイグル族を施設に収容する理由として、「家族や親類が海外に住んでいる」「海外に住む親類に電話した」「イスラム教徒として祈りをささげたり、聖典コーランが自宅にあったりした」などを挙げ、人権弾圧を非難した。

また、中国政府のウイグル政策をめぐり、欧米では「ジェノサイド」(集団殺害)だと批判が高まっているが、「トルコのエルドアン大統領は何も行動を起こさない」とし、経済の低迷を脱するために中国から支援を受ける狙いがあると推測した。

シルメンメットさんは日本へのメッセージとして、「世界は中国のウイグル族に何が起きているかを知っているのに、何も変化がない」とし、弾圧をやめさせるために中国との商取引をボイコットするなど、「小さな一歩」から実践すべきだと訴えた。

国連の人種差別撤廃委員会は18年、中国国内ではウイグル族など最大100万人が収容されていると指摘している。(カイロ 佐藤貴生)


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