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スパコン世界ランクに「エクサ級」初登場 富岳は実用性で存在感

スーパーコンピューターの性能を競う世界ランキングが30日に発表され、総合的な性能を競うTOP500で米国の「フロンティア」が日本の「富岳」を抜き、トップに立った。フロンティアは1秒間に100京回以上の計算が可能な「エクサ級」として、初のランクイン。エクサ級は、スパコン開発の次の軸となっており、今後はエクサ級による科学研究の進展や成果創出で各国が火花を散らしそうだ。一方、富岳は首位の座を明け渡したものの、実用面や成果創出で存在感を示している。

エクサ級をめぐっては、米国と中国が数年来、スパコン開発の次のマイルストーン(道標)として開発を急いできた。ランキングを取りまとめている団体は昨年11月のランキング発表時のリリースで、中国ではすでにエクサ級の性能を達成したスパコンが複数あるとしていた。ただ、計算速度の測定データを提出していないため、ランクには入っていない。今回も上位には中国の新たなスパコンは報告されていない。

今回、TOP500で首位になったフロンティアは初の本格的なエクサ級のランクインとされる。ただ、TOP500で競うのとは別の計算手法で測定した場合、富岳の速度も100京回を超えるため、富岳を初のエクサ級と呼ぶ場合もある。一方、エクサ級に達したと目される中国の新しいスパコンは昨年11月、「スパコンのノーベル賞」とも称される米国計算機学会の「ゴードン・ベル賞」を受賞した研究に使われたとして注目を浴びた。

また、欧州勢の躍進も目立った。10位以内に入った新顔としてはフロンティア以外に、欧州の2つのスパコンが入った。フィンランドの「LUMI(ルミ)」が3位、フランスの「アドアストラ」が10位。各国の開発競争の激化も予想される。

一方、TOP500で4期連続の1位だった富岳は今回、その座を明け渡し2位となった。速度競争をみれば、いずれ新型機に抜かれるのは自明の理でもある。しかし富岳はもともと「速度世界一」ではなく、成果創出を最重視して開発。すでに多くの成果を示している。

例えば、新型コロナウイルスの感染対策や治療薬の研究が有名だが、このほかにも津波やゲリラ豪雨、線状降水帯の予測など防災に貢献する研究が進む。今冬の北京冬季五輪では、男子スキージャンプのノーマルヒルで金メダルを獲得した小林陵侑(りょうゆう)選手の強さを科学的に解明した研究も注目された。

スパコン富岳、5連覇ならず 計算速度の世界ランク


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