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入国者上限緩和、経済効果は「年換算8・1兆円」 旅行会社「まだまだ厳しい」

政府は1日、新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日当たりの入国者数の上限を従来の1万人から2万人に引き上げた。10日には観光目的の訪日外国人についても、その枠内で受け入れを一部再開する。来日者数の増加による経済効果が期待されるが、現時点で航空需要の動向に大きな変化は出ていないという。観光関連業界や専門家などからは、早くも追加緩和を求める声も上がっている。

成田空港に到着し、検疫検査場へ向かう人たち=1日午前
成田空港に到着し、検疫検査場へ向かう人たち=1日午前

今回の水際対策緩和で生じる経済効果については、野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストが、6月の追加経済効果を5月と比べて年換算8・1兆円と試算。今後も段階的な緩和が進むと予測し、「国内経済活動にとってプラス効果を生むことは疑いがない」と指摘する。

一方、大和総研の小林若葉エコノミストは、コロナ禍前の訪日客1人当たりの消費額を参考に、入国者数の上限が2万人の状況が続いた場合、今年度末までで6000億円の経済効果が生じると試算した。ただ、4月の訪日客数が1日当たり5000人にも届いていなかったことに触れ、「上限を引き上げたからと、楽観できる状況にない」と語った。

これまで水際対策緩和を求め続けてきた観光関連業界は、訪日客による消費額が令和元年に4・8兆円に上り、半導体など電子部品の輸出額(4・0兆円)を上回る「日本経済の大きな柱」と訴えてきた。それだけに期待は大きい。

しかし、政府による緩和発表後も入国者増に向けた動きは鈍い。日本航空では国際線の増便につながるような予約の動きは出ておらず、ANAホールディングスでも従来の緩やかな回復傾向が変化なく続いている状況という。両社の担当者は「緩和といっても規制が撤廃されたわけではない。段階的にでも、さらなる緩和を進めてほしい」と口をそろえる。

旅行会社の関係者も「国内では今回の緩和で『門を開いた』と思われがちだが、海外から『これで開いたのか』とみられている。各国と比べたらまだまだ厳しい」と漏らした。


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