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ふくおかFG・五島社長「成長持続へ好循環を」

ふくおかフィナンシャルグループの五島久社長(60)が、新たに策定した令和4~6年度を期間とする中期経営計画(中計)について産経新聞のインタビューに応じた。「厳しい経営環境下でも成長し続けられる事業構成を構築する」と述べ、デジタル化による業務改革や子会社の強化などに注力する考えを示した。詳細は次の通り。

インタビューに答えるふくおかフィナンシャルグループの五島久社長
インタビューに答えるふくおかフィナンシャルグループの五島久社長

--前中計の評価は

「業務改革では1500人分の業務を削減して、人員を戦略分野に再配置した。新たな投資信託ビジネスとして資産形成をサポートするサービス『投信のパレット』を始めた。それまで資産形成や運用について十分な提案ができていなかったが、残高は1800億円にまで増えてきた。現中計でもしっかりと取り組んでいく」

「(長崎の)十八親和銀行は、十八、親和の2行の合併によるシナジー効果が令和3年度で95億円に上り、今後もさらに効果を高めていく。昨年5月に開業したみんなの銀行は、同年度末で開設口座は33万、アプリのダウンロード数は5月で100万を突破した。目標は総じてしっかり達成できた」

--現在の経営環境をどう見ているか

「新型コロナウイルスに関連した規制は緩和されつつあり、取引先を回っていても足元の明るさは感じている。個人消費や企業の設備投資もかなり意欲は出てきている。一方でサプライチェーンの乱れや燃料の高騰、円安などの不透明な要素がある」

「日銀によるマイナス金利政策が続く中、収益環境は非常に厳しいが、市場運用や投信、法人関係の手数料など収益の柱をつくり、厳しい環境でも成長し続けられる事業ポートフォリオを構築していく」

--現中計を通して目指す姿は

「金融機関として収益を上げ続けることが大事で、そのために社員と組織の活力を引き出し、『お客さま本位』を徹底する。社員一人一人が成長し、客本位で行動すれば、客の支持は広がり収益も上がる。こうした好循環をつくっていきたい」

--現中計では「業務改革」「営業改革」「戦略系子会社の強化」「新事業への挑戦」を重点取組に掲げている

「業務改革ではデジタルチャンネルの拡充を図っていく。デジタルを通じて24時間365日、いろいろなサービスを提供できるようになれば、店舗のありようも変わってくる。そうした中で人や時間などリソースを捻出し、さらに専門性の高い高度なサービス、ほかにはない付加価値を提供していく。一方でヒューマンタッチのサービスも必要で、資産形成などは専門知識を持った銀行員が相談に応じ、提案していくことが大事だ」

「顧客のニーズは多岐にわたっている。リースやM&A(合併・買収)、SDGs(持続可能な開発目標)など、子会社を通じてこうしたニーズに対しフルラインアップでソリューションを提供してく」

--7年3月期の最終利益は650億円を目指す。収益の柱は

「基本的には預金と貸金、市場運用、さまざまな手数料。資金利益と役務取引等利益が中心で、デジタル化が進んでもそこは変わらない。加えてビジネスマッチングや地域商社、広告など金融に付随するサービスがどれだけ成長するかだ」

「SDGsに関連して今後、脱炭素に向けた資金供給『トランジション・ファイナンス』は大きなビジネスになっていくだろう。この動きはまだ始まったばかりだが、われわれが支援できる部分はかなり出てくるだろう。令和2~12年度までの累積実行額は2兆円、そのうち環境関連で1兆円を目標にしている」

(小沢慶太)

五島久(ごとう・ひさし) 昭和37年生まれ、鹿児島県出身。九州大法学部を卒業後、60年に福岡銀行入行。総合企画部長、営業戦略部長、取締役専務執行役員などを歴任。令和3年6月にふくおかFG取締役執行役員。4年4月から現職。


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