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従業員増、通訳サービス再開…訪日客受け入れへ着々

政府が新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日から入国者数の上限を引き上げたことを受け、関西の観光業界などが訪日旅行再開に向けた態勢を整えている。かつて訪日外国人客(インバウンド)でにぎわった飲食店は従業員を増員し、百貨店は通訳サービスの再開に取り掛かった。一方で、訪日客がどれだけ戻るか不透明感もあり、「まずは日本人客を取り戻したい」との声も聞かれる。

海外から到着した人たちで混雑する国際線到着フロア=1日午前10時6分、関西国際空港(沢野貴信撮影)
海外から到着した人たちで混雑する国際線到着フロア=1日午前10時6分、関西国際空港(沢野貴信撮影)

政府は1日、入国者数の1日当たりの上限を従来の1万人から2万人に引き上げた。10日からはリスクの低いとされる国を対象に、添乗員付きの団体ツアーに限定して外国人観光客の受け入れを再開する。

各業界の期待は大きく、本格的な受け入れ準備に入ったところもある。串カツチェーン「串かつだるま」は、アルバイト従業員の増員を始めている。道頓堀店(大阪市中央区)では約80人いたアルバイトを一時半数に減らしていたが、今年からコロナ前の人員に戻しており、「状況に応じてさらに増員を検討する」(担当者)としている。

コロナ前の令和元年度は売り上げの約4割をインバウンドが占めていた大丸心斎橋店(同市中央区)は、5月から従業員に対し、外国人向けの接客マニュアルの再教育を実施。アプリを使った通訳サービスの端末を再設置する準備も始める。

外国人に人気のアニメやゲームなど「ポップカルチャー」のフロアも充実させ、5月には海外の富裕層も取り込もうと、1枚100万円以上する商品も扱うトレーディングカード専門店を新たにオープンさせた。

大手旅行会社のJTBはインバウンド向けツアーを計画していて、地域の文化や自然環境に配慮した「サステナブルツーリズム」に対応したツアーなどを予定する。訪日客が専門の旅行会社、フリープラス(同市中央区)の中林凛太郎・旅行事業部マネジャーは「台湾を筆頭にタイ、ベトナムなどアジア方面からの問い合わせや見積もりが増えている」と明かす。5月の見積もり数は4月の2倍を超え、「6月はさらに増えるのでは」とする。

一方で、「インバウンドには期待しているが急に増えるわけでもない。回復はまだまだ先」(うどん・そばチェーンのグルメ杵屋の担当者)というように、まずは国内客の取り込みに軸足を置く業界も多い。

京都市内の高級ホテルの関係者は「目に見えて増えるのは来年に入ってからというのが、周辺ホテルの間での共通認識だ」と語る。


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