石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の産油国でつくる「OPECプラス」は2日の閣僚級会合で、7月と8月の増産ペースを拡大することで合意した。増産幅を6月の日量43万2千バレルから日量64万8千バレルに引き上げる。米欧などの経済制裁でロシアの生産量が落ち込んでおり、サウジアラビアなど余力のある国が一部穴埋めするもようだ。
ロイター通信によると、ロシアの生産量の減少分は日量100万バレル規模に相当する。ほかにナイジェリアなど複数の国も生産目標に達していない。今回の増産が、原油価格の高騰を抑制する効果は限定的とみられる。
日米欧の消費国はエネルギー価格高騰による高インフレに悩み、昨年から一貫して増産を求めてきたが、OPECプラスはロシアとの結束を優先させて応じなかった。(共同)