3日午前の東京商品取引所で、中東産原油の先物指標価格が一時1キロリットル当たり前日清算値(株価終値に相当)比2660円高の8万3110円を付け、依然として約13年10カ月ぶりの高値圏で推移した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による「OPECプラス」が2日に合意した原油増産幅の拡大をめぐり、価格抑制の効果に懐疑的な見方が強かった。
合意によると、7、8月の増産幅を6月の日量43万2千バレルから64万8千バレルに拡大する。しかし市場では「ロシアは経済制裁で原油輸出が先細りするのに増産するとの合意内容で、無理がある」(大手証券)とみられた。
ロシアの4月生産計画をみると日量約1043万バレルだったが、市場では約900万バレルとの見方が優勢。7、8月計画は約1083万バレルに増えていた。