海洋研究開発機構の有人潜水調査船「しんかい6500」が相模湾深海から回収したプラスチックごみに、中国製とみられるバケツが含まれていることが6日、分かった。中国など東アジア地域からプラごみが大量に海に流れ込んでいるとみられ、黒潮で日本近海に運ばれて沈んだ可能性がある。
バケツは相模湾三崎港沖の水深約750メートルの海底で4日、回収された。ピンクの色はあせていたが、バケツとして使用できる状態だった。底面に「杭州」という地名や「プラスチック工場」という意味の中国語が読み取れた。
海洋機構の中嶋亮太グループリーダーによると、東アジア地域から海に流れ込んだプラごみの一部は黒潮に乗って太平洋を北上する。日本近海に流れ着き、房総半島沖の海底などに多く堆積している。
原形をとどめている場合もあり、過去の深海調査で中国製のペットボトルを回収したことがある。バケツは中国で海に流出したとみられるが、日本に輸出された後に流れ出たとも考えられる。