【北京=三塚聖平】日系自動車大手4社の中国市場における5月の新車販売台数が7日、出そろった。上海市のロックダウン(都市封鎖)など中国各地で新型コロナウイルスの感染対策が強化されたことを受け、トヨタ自動車が前年同月比約1割減となるなど全社が2桁台のマイナスを余儀なくされた。
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一方で、各社ともマイナス幅は前月から縮小した。今月1日に上海が封鎖解除されるなど各地で制限措置が緩和されており、底打ち感も指摘されている。
トヨタは、前年同月比12.1%減の14万8500台だった。2カ月連続の前年割れだったものの、マイナス幅は4月(30.7%)から大きく縮小した。上海封鎖の影響もあって生産調整を行ったことに加え、各地で販売店の営業も制限された。世界的な半導体不足の影響もあり高級車ブランド「レクサス」は29.9%減だった。ただ、中国国内の生産は現時点で、通常の状態に戻っているという。
ホンダは30.8%減の8万9083台だった。5月に現地工場で生産調整を余儀なくされたことが響いた。今月6日からは通常通りの生産に戻ったという。
日産自動車は38.0%減の6万8844台で、マツダは43.8%減の8280台と苦戦が続いている。
中国政府は5月末、市場テコ入れ策として自動車購入時にかかる税金を6月1日から今年末まで半減する措置を打ち出した。日系各社の間でも、今年後半の市場回復に期待感が出ている。