NY円、20年ぶり円安 一時131円40銭近辺 米長期金利の上昇で

    一時1ドル=131円台を付けた円相場を示すモニター=6日夜、東京・東新橋
    一時1ドル=131円台を付けた円相場を示すモニター=6日夜、東京・東新橋

    週明け6日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで一時1ドル=131円40銭近辺まで下落し、2002年4月以来、約20年2カ月ぶりの円安ドル高水準を付けた。米長期金利の上昇を手掛かりに、日米金利差の拡大を意識したドル買い円売りが進んだ。

    前週末に発表された5月の米雇用統計で、非農業部門の就業者数の増加幅が市場予想を上回ったことが背景にある。米国ではエネルギーや食料品の価格も高騰しており、こうしたインフレに歯止めをかけるため、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを加速するとの観測が強まった。

    一方、日銀は大規模な金融緩和を継続しており、日米の金融政策の違いが手掛かり材料視される展開となっている。日銀の黒田東彦総裁は6日、東京都内で開かれた共同通信きさらぎ会で講演。金融政策に関して、引き続き景気の下支えが必要だとして「揺るぎない姿勢で緩和を続けていく。引き締めを行う状況には全くない」と強調した。

    午前10時40分現在、前週末比59銭円安ドル高の1ドル=131円36~46銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1・0693~0703ドル、140円53~63銭。(共同)


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